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省エネ機器:貼るだけで照明電力を13%削減、でも部屋は明るくなるフィルム
「窓に後付けするだけ」という手軽さを売りにした省エネアイテムが続々と登場している。大日本印刷は、窓から入る太陽光を天井などに反射・拡散させることで、部屋全体を明るくできる「DNP採光フィルム(現場施工用)」を発表した。
2015年12月11日 11時00分 公開
[陰山遼将,スマートジャパン]
大日本印刷(以下、DNP)は「エコプロダクツ2015」(東京ビッグサイト、2015年12月10~12日)で、窓から入る太陽光を天井などに反射・拡散させることで、部屋全体を明るくできる「DNP採光フィルム(現場施工用)」(以下、採光フィルム)の新製品を初展示した(図1)。
DNPは2015年10月に新築の住宅やオフィスビル向けに、2枚のガラスの間に採光フィルムを挟んで貼り合わせた「DNP採光フィルム(合わせガラス用)」を発売している。今回展示した現場施工用の新製品は、この採光フィルムをより導入しやすくするため、既存の窓ガラスに張り付けるだけで使えるようにしたのが特徴だ。なお、窓への設置は専門業者が行う必要がある。
室内側の窓上部に貼りつけると、採光フィルムが外から入り込んだ太陽光などの光を天井方向に跳ね上げる。これにより室内全体の明るさが向上する仕組みだ。DNPが行った実証実験では、日当たりの悪い北側の窓にこの採光フィルムを使用した場合、使用前と比べて室内の明るさが2倍に向上し、これにより照明エネルギーを13%削減できたという(図2)。
この採光フィルムは光を反射・拡散させる機能を、フィルムの表面ではなくフィルムの内部に持つ構造となっている。そのためフィルム表面は平滑で、専門業者は窓に貼りつけやすく、埃などのゴミが付着した場合でも簡単にふき取とることができる。DNPはこの新型の採光フィルムを2016年1月から住宅やオフィスビル、文教施設、商業施設、医療施設など向けに販売し、2017年度までに累計売り上げ30億円を目指すとしている。
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